スタディサプリ講師が教える〜共通テスト対策講座〜

1.共通テストとは?

およそ30年間に渡って多くの受験生が受験してきたセンター試験に変わり、2021年1月から実施される予定の試験です。センター試験よりも、受験生の深い知識や、思考力・判断力・表現力を問うことを目的とし、難易度も高めに設定されています。すでに行われた思考調査でも、ただ知識を覚えているだけでは回答できなかったり、図やグラフを見てその場で考える必要がある問題など、新傾向の出題がありました。共通テストを受けることになる現在の高1・2年生ははやめに情報を集めて対策を始めることが重要です。

2.国語

国語の共通テストの特徴は、主に以下の3点です。

①記述式問題が導入される
すべての問題がマーク式だったセンター試験と異なり、共通テストでは現代文において大問1つぶん記述問題が出題されます。選択肢が用意されているマーク式と比べて、必然的に難易度が高くなるので、特別な対策が必要です。また、問題の内容も生徒会規約や新聞記事、複数の表やグラフを見て答える必要があるなど、いわゆる国語の問題とは違ったものになるため、そうした出題にも慣れておく必要があります。
②実用文・複数資料の読解が重視される
記述式問題の内容からもわかるように、共通テストではこれまでの高校の国語の授業では扱われなかったような題材から問題が作られることがあります。実際に、施行調査では著作権法を読んで解答しなければいけない問題が出題されました。また、2つ以上の問題文を読まなければ答えられない問題も出題されます。施行調査では3種類の古文を読んで回答させる問題が出題されました。
③試験時間が100分に延長される
センター試験の国語の試験時間は80分でしたが、記述式問題の導入や、扱う文章量の増加を踏まえ、共通テストの試験時間は100分に延長されます。これまでよりも長い時間集中し続ける体力が求められます。

このような変化に対応するため、受験生は日頃から自分で考えて文章を書く練習を積むことが必要です。問題の要求に答えるだけではなく、採点者に伝わりやすい、分かりやすい文章を書けるようにならなくてはなりません。更に、評論文や小説だけではなく、日常的に目にする標識や説明書などの意味を正確に読み取れているかどうか意識すると良いでしょう。

ポイント①記述式問題が導入される
②実用文・複数資料の読解が重視される
③試験時間が100分に延長される

3.英語

英語の共通テストの特徴は主に以下の二点です。

①リスニングの配点が二倍になる
センター試験では50点分だったリスニングテストの配点が、二倍の100点に変更されます。一方で、150点分あったリーディングの配点は100点に縮小されるので、高得点を狙うためにはこれまで以上にリスニングの対策が重要になってきます。
②民間試験を活用して、スピーキング能力が問われる
昨今のグローバル化を受けて、大学入試でこれまで問われることのなかったスピーキングにも試験が課されることになります。ただ、大量の受験生のスピーキング能力を一気に測定することは不可能なので、受験生は事前に英検やGTECといった試験を受けて、その結果を送ることになります。これまで無かった分野なので、受験生としても対策に困ることが予想されます。

こうした変化に対応するためには、今まで通り単語や文法を勉強して英文を読む訓練を積むことに加えて、これまで以上に英語を聞く時間を増やし、実際に話してみる練習が必要です。また、英語を正確に聞き取ったり、流暢に話せるようになるためには十分な練習時間が必要です。可能な限り早く準備を始めましょう。

ポイント①リスニングの配点が二倍になる
②民間試験を活用して、スピーキング能力が問われる

4.数学

数学の共通テストの特徴は主に以下の3点です。

①記述式問題が導入される
国語と同様、数学にも記述式問題が導入されます。
②日常的な場面設定がなされている
数学の問題というと、数式が並んでいるイメージがあるかもしれませんが、共通テストの問題はそうではないことも多いです。日常的に遭遇するような問題を数学を応用して解決する力を測るため、文章を使って具体的な場面が設定されている問題が出題されます。実際に、施行調査では文化祭で販売するTシャツの売上を多くするにはどうするべきかを二次関数を使って考える問題がありました。
③論証の過程が重視される
共通テストでは、ただ公式を使って答えを出すだけではなく、問題を解くための考え方を問うような問題が出題されます。具体的には、太郎君と花子さんが考えた解答を、二人の意図を汲んで穴埋めしたり、二人の解答の誤っている点を指摘したりするような問題がありました。

こうした変化に対応するためには、ただ公式や解法を丸暗記するだけでは不十分です。公式や計算一つ一つの意図や意味を考えながら勉強することが必要です。また、日常的に起こる問題に対して、数学を使って解決できないだろうか?と考える癖をつけると良いでしょう。

ポイント ①記述式問題が導入される
②日常的な場面設定がなされている
③論証の過程が重視される

5.公開授業のお知らせ

いかがだったでしょうか。思ったよりセンター試験から変わる部分が多かったり、問題が難しそうに見えて不安に思った人もいるかも知れません。
そんな高1・2年生のために、現論会では無料の特別公開授業を行います。授業では、実際の試験問題を使って共通テストのより詳しい分析を行い、このテストを解けるようになるためにはこれからどのように勉強していけばよいかを具体的に示します。
10月6日(日)に新宿校で国語の授業を、10月20日(日)には新宿校で英語・数学の授業、天王寺校(日)で国語の授業を行います。ぜひご参加ください!参加を希望される方はこちらのフォームからお申し込みをお願いします。
席数に限りがあるのでお申し込みはお早めにお願いします。