はじめに
化学の勉強法というと、化学は暗記だからひたすら暗記するだけ…といった印象があるかもしれません。
しかしながら、その暗記にも効率的な勉強法があります。
さらに、高校化学は暗記だけではなく、覚えた知識を活用して考える問題も少なくありません。
今回は、高校化学を全く何も知らない状態から大学受験の化学の問題が解けるレベルになるまで、どうやって勉強・演習していけばいいかについてお伝えしていきます!
1. 化学の勉強法 step1 全体像を知る
高校化学は、大きく分けて理論化学・無機化学・有機化学・高分子化合物に分けることができます。
理論化学では、化学全体の基盤となる考え方や法則などを学びます。ほかの分野をやるうえで必須となる知識はここで学ぶので、まずは理論化学から手を付けていきましょう。
無機化学では、各元素の性質や反応を学びます。理論化学がマクロな視点で化学全体を見ていったのに対し、無機化学では個々の物質というミクロな視点でアプローチしていきます。
有機化学・高分子化合物では、生体や薬・食品、洗剤など、身近な物質について学んでいきます。理論化学の知識がベースになってきますが、無機化学とは独立した内容になっているので、無機よりも先にやってしまうことも可能です。
これら基礎固めの勉強には、教科書を用いることが一番です。ほかのどんな参考書よりもきちんと検定されているため、間違ったことを学んでしまうリスクが最も少ないです。
もし教科書では分かりにくいようであれば、大学受験Doシリーズの鎌田先生、福間先生らの参考書を利用した勉強がおすすめです。
2. 化学の勉強法 step2 基礎固めの演習
ひととおり知識をインプットし終えたら、つぎは基礎的な問題演習に入りましょう。
「えっ?もう問題演習…?まだ全然教科書の知識を覚えてないけど…」と思うかもしれませんが、心配はありません!
全部の知識を暗記する勉強をしてから問題演習に臨むといった勉強法では時間が掛かってしょうがありませんし、モチベーションを保ち続けるのも難しいでしょう。
軽く概要を把握したら、まずは問題を解いて手を動かしながら覚えていくという勉強法が効率的です。
問題演習の中で覚えていけばどのように出題されるのかも分かりますし、出題されやすい部分・自分の間違えやすい部分に的を絞って覚えていける勉強法だからです。
この演習には、第一学習社の「セミナー化学」という問題集がおすすめです。
教科書傍用問題集として一般の高校でよく使われている問題集なので、基礎的なレベルの知識を確認する演習にはもってこいです。
このような問題集には他にも数研出版の「リードα」などがあります。
3. 化学の勉強法 step3 受験標準レベルの演習
基礎固めの学習をしっかりと行ったら、次は大学受験標準レベルの問題演習に移行しましょう。
この問題演習は、今回お伝えする化学の勉強法の中で最も大事なステップです。何度も何度も同じ問題集を繰り返しやっていき、このレベルの問題であればそれほど考えなくても手が自然に動くくらいにしてしまうのが理想です。
大学入試を突破できるレベルの受験生なら誰でも、このレベルの問題を落とすことはありません。
そういうライバルたちに引けを取らないよう、ここだけはと思って問題をしっかりと叩き込みましょう!
ここでの問題演習量の差が、入試で大きな差となってきます。
この問題演習には、数研出版の「実戦 重要問題集化学」や、三省堂の「化学の新演習」などが一般によく用いられています。
何度も強調しますが、ここは化学の勉強法の中で一番大事なステップですので、全力を注いで頑張りましょう。
4. 化学の勉強法 step4 過去問演習
これが化学の勉強法で最後のステップになります。
step4での問題演習をしっかりとやったのであれば、もう理解できない化学の問題はほぼなくなっているはずです。
あとは、受験する大学やセンター試験などの化学の問題を演習していくことで、その傾向に特化して対策していきます。
具体的には、化学はどの問題から解いていくのか、どういう時間配分にするのか…などです。
ここでは、インターネット上で手に入る過去問題や、教学社の「赤本」を利用しましょう。
また、筆者自身としては、駿台文庫の「青本」の解説が丁寧でおすすめですが、赤本はほとんどすべての大学の過去問を取り扱っているのに対して、青本は難関大学の過去問しか取り扱っていないので注意が必要です。
また、年度別の問題セットで時間を計って解くという勉強法が理想ですが、時間がなくて苦手分野だけを重点的に演習していきたい場合は、教学社の25か年シリーズの化学を利用しましょう。
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下記のyoutubeチャンネルで、3月中旬より教科書準拠の「映像授業」や「役立つ受験情報」の公開もしているので、よければご覧ください。